top of page

​メインストーリー第四話

※心優の呼称:ここ→”ココ”表記

ダンスと歌を練習しているシーンから始まる。
心優「はぁー結構頑張ったんじゃない?振り付けも最後までミスんなかったし」
「そうだね、私も踊りながら歌えるようになってきた」
七海「うんうん、いい感じ!これならコンテストにも間に合うね!」
心優「まぁーでもダンスラで鍛えた甲斐があったわ〜ゲームならやる気出るしさ〜」
「心優はホントゲームと絡めると上達早いよね〜」
心優「すずだってカラオケでハイロボの曲歌いながら練習してたじゃーん」
「ちょっと…内緒だって言ったじゃん…」
七海「ふふっみんな頑張ってくれて嬉しいな」
心優「ま、そりゃ賞金がかかってますし〜!」
七海「ココはホント現金だね〜あはは…」
涼夏「この人、小さい頃からそうだから」
心優「なーに暴露してんのー!?すーずー!」
涼夏「いーじゃんたまには〜。いっつも心優にいじられてるんだから…」
七海「……!!ね、見て見て!この前上げた動画、再生回数1万だって!」
心優「おー!いーじゃん!」
涼夏「なんかビックリ…」
七海「登録者数4000人超えても順調に伸びてるし!」
涼夏「あ、そういえば出場条件ってあったよね?どういう感じ?」
七海「えっ?えーっとね、ゴールドコースはチャンネル登録者数5000人以上、動画の総再生数5万以上、コンテンツに関しては……えっ…」
心優「どしたん?」
七海「オリジナルのコンテンツに限るって…」
涼夏「え!?カバーとか今みたいな踊ってみたじゃダメって事?」
七海「うん…そうみたい…」
心優「ごめん…あたしがよく確認しないでゴールドで申し込んじゃったからだ…」
涼夏「し…仕方ないよ。ミスはあることだから…」
七海「どうしよう…今からじゃ楽曲頼むって言っても間に合うのかな」
心優「ごめん…なな」
七海「だ、大丈夫!どうにかなるよきっと」
心優「はぁ〜…」
涼夏「心優、そんなに落ち込まないでよ」
心優「ごめん、ちょっと勝手で悪いんだけど先にあがるわ」
七海「あ、うん…」
心優「おつかれ…」
七海「おつかれ、ココ」

とぼとぼと帰る心優
心優の背中を見送る二人

帰りがけにゲームセンターに立ち寄る心優

しかしその表情は曇ったまま、ゲーム筐体の画面をぼーっと見ていた
心優「はぁ〜クソゲー…」
心優「ななの夢、潰しちゃったらどーしよ…」

回想
心優「はぁ〜!?ゴールドコースで申し込んじゃったの?……マジ何やってんの?規約…書いてあったじゃん」
***「ご…ごめん。賞金とか豪華な方が心優、喜ぶなと思って……」
心優「そりゃ〜そうだけどさ、そもそも出場出来ないかもしれないんじゃ意味なくない?」
***「そうだよね…ごめん…」
心優「オリジナル曲って一ヶ月で出来るん?」
***「どうだろう…確か二、三ヶ月はかかるようなの…見たことある」
心優「はぁ……じゃあもう無理じゃん」
***「ごめん…」

回想終了

 

心優「ゲームやってる気分じゃないわー…帰るかー」
心優を見つめる夢芽

(心優…)
 

ゲームセンターを後にする心優
心優の携帯が鳴る 冬馬から着信
心優「あ、ふゆくん…」
冬馬「もしもし、ここ姉?」
電話に出て泣きつく心優

ーー場面変わって

七海「ダメ…たっくんお父さんのツアー中で無理だって……」
涼夏「そっかぁ…どうしたらいいんだろうね…」
七海「せっかくみんなで頑張ってきたのに…私、諦めたくない…!」
涼夏「そう、だよね…!出来る限りやってみよっ!」
七海「うん!」

七海の携帯に通知音

七海 「あ、たっくんから……っ!!すず!!ちょっと付き合って!」
涼夏「え!?七海、急にどうしたの?」
七海「いいから!早く!」
涼夏「ちょっ…!待ってよ!」

軽音楽部、部室

慧士「ごめんね、待たせちゃって。で…何か用かな?」
七海「あの…先生って音楽?なんか昔からバンドやってたって聞いたんですけどホントですか?」
慧士「え?…あぁ〜やってたかも。学生時代だけどね」
七海「あの…!先生は楽曲って作れますか?」
慧士「え?楽曲?うん、作れるけど…どうしたの?」
七海「私達、コンテストに出場する為の曲が必要で…!あと一ヶ月しか猶予が無いんです!お願い出来ませんか?」
慧士「う〜ん…僕は基本、歌い手とかの背景や心情を見て曲を作るから、三ヶ月は欲しい所だけど…」
涼夏「やっぱり…難しい…ですよね」
慧士「真剣…なんだね?」
七海「……はいっ!!」
慧士「……いいよ、作ってあげるよ。その代わり、完成までの間、部室の掃除とか雑用頼むよ(笑)」
七海「…へっ???」
慧士「ほら、君達がどんな子か、何を以って取り組もうとしてるか分かるし、一石二鳥だろう?…部室も片付くし」最後小声で

七海「は…はい!何でもやります!先生、お願いします!」
慧士「君も、来るんだよ。涼夏さん」名前呼びは優しい感じで
涼夏「あ、はい!わかりました。よろしくお願い致します!」
慧士「ふふ、りょーかい」

場面変わって

涼夏「良かったね七海!」
七海「うん!ココにも連絡しなくちゃ!」
涼夏「あ、それは私からしておくよ。心優、ナーバスになると結構大変だから」
七海「そっか、じゃ…すずお願い」
涼夏「オッケー」

慧士「彼女達が奏でる旋律に期待…といったところかな」
慧士「そう思うだろう?君も…」
慧士、夢芽と見つめ合う

つづく

bottom of page