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​メインストーリー第二話

七海「すず!はいこれ!」
涼夏「えっ?なにこれ??」
七海「なにってバレンタインのチョコだよ」
涼夏「バレンタインって男の人に渡すもんじゃないの?」
七海「ふふっ何言ってるの?こうやって渡し合いしてるじゃん!友チョコ~!」
涼夏(え〜そうなの?ゲームの中じゃ好きな人に女の子から渡す日ってイベントでやってたし、ずっとそういうもんだって思ってた…)
七海「あれ?”ここ”は??」
涼夏「あ…!心優なら足早に帰って行ったよ」
七海「え〜せっかく”ここ”にも渡そうと思ったのに」
涼夏「心優がすぐ帰る時ってゲームのパッチがーとかアプデがーって毎回言ってたから、きっと今日もそうじゃない?」
七海「すず…バレンタインに足早に帰るってことは、チョコを渡しに行くって事だよ」
涼夏「えーー!?心優が!?」
七海「ちょっと…声大きいって」苦笑
涼夏「あ…だって心優がチョコって…全く男子とか恋愛に興味ありませーんって感じじゃん。私たちが気づいてないだけで、誰か居たのかな」
七海「だから冬馬くんでしょ」
涼夏「え?…あーないない」
七海「なくない!!もうっ!すずってほーんと鈍感」
涼夏「鈍感って…それ前に冬馬にも言われたなぁ〜」
七海「そうだよっ!鈍感おねーちゃん!」
涼夏「もぅ〜七海までそうやって…」
七海(すずって本当に気付いてないのかな…)
涼夏「七海は拓海さんに渡さないの??」
七海「あーたっくん、来月までアメリカなんだ」
涼夏「そっか〜七海も大変だね。遠距離恋愛…」
七海「小さい頃からずっとこんな感じだったから慣れてるけど、やっぱりここみたいに一緒に下校したりデートしたりしたいよね〜」
涼夏(遠距離恋愛かぁ〜私も彼氏が出来たとして、お互い進学でしょ。遠い大学なんかに行っちゃって月に一回会えるかどうか…そんな恋愛もある意味燃え上がりそうだけど、まずは第一に私のハイロボ好きを分かってくれる王子様が現れないかなぁ〜)
七海「すず!ねぇすずー!」
涼夏「はっ!?なになに?」
七海「なになに?じゃないよ〜!もうっ!」
涼夏「はぁ〜妄想癖もモテない原因かなぁ…」
七海「そ、そんな事はないと思うけど、たまーにグヘヘ…ってなってるのは流石にまずいと思う…」苦笑
七海「で、でもさ!すずはモテるから!」
涼夏「見かけだけモテたって何の意味もないじゃない…」どんよりと棒読みな感じ
七海「あ!じゃあさ!私も最近考えたことなんだけど、いまみんなでやってるライブ配信の延長線で歌とかダンスで何かやってみない??」
涼夏「え?歌とかダンス?」
七海「そう!よく歌ってみたとか踊ってみた…みたいなのあるじゃん、あれ!」
涼夏「へ〜それで?」
七海「私、考えたんだ…みんなと流行りの配信とかして楽しいんだけど、もっとちゃんとした事って言うか、自分の輝ける道を見つけたいなって」
涼夏「ふ〜ん、自分の輝ける道かぁ…いいね!やろうよ」
七海「ホント!?」
涼夏「うん!私も正直言って自分のコンプレックスを何とかしたいなって思いもあるし、何かが変わるキッカケになるなら」
七海「良かった〜あとは”ここ”だね!」
涼夏「心優は聞いてみないと分からないね。幼馴染の私でも気難しい所あるし」苦笑
七海「そっかぁ〜…でも後で聞いてみるよ」
涼夏「そうだね」

夢芽、遠くから二人を見つめる
(自分の輝ける…道……)

場面変わって…
心優「ふーゆーくん!!」
冬馬「わっ!!??こ、ここ姉…びっくりさせないでよ」苦笑
心優「ふふふっ大成功〜!」
冬馬「ホント…いたずらが好きなお姉さんだなぁ」
心優「まーいいっしょ!あたしらしくて」笑
冬馬「まーね!」
心優「あ、それでさ!ふゆくんになんと!渡したいものがありまーす!」
冬馬「え?なになに?」
心優「えーっとね、今日は何の日でしょうか?」
冬馬「あ!バレンタイン!」
心優「正解〜!それじゃふゆくんにはあたしからプレゼントがありまーす」
冬馬「ごくり…」
心優「ちょっと目…瞑っててくれない?」
冬馬「え…(これって…もしかして…キス??)」
「あ、あのここ姉!ちょっと恥ずかしいんだけど…!」
心優「いーじゃん、うちら付き合ってるんだし目瞑るくらいさっ」
冬馬「ま…まぁ、そう…だよね」
目を瞑る冬馬
心優「それじゃプレゼントは…これ…」

冬馬「んんん〜!!!???」
冬馬「ちょ…ちょっと!ここ姉…何これ?」くちに何かを入れられて喋っている
心優「何って…チョコに決まってんじゃーん!ここ姉お手製の手作り本命チョコだぞっ!」
冬馬「そ…それなら普通に欲しかったです……」泣
心優「あはははっ!」
心優「ま、そう落ち込まないの」
冬馬にキスをする心優
心優「はい、ハッピーバレンタインふゆくん」
冬馬「こ…ここ姉……あ、ありがと」
心優「ふふんっ」にっこり笑顔

場面変わって

心優「はぁ??なんであたしがそんなことすんの?まぁ…なな達がどーしてもって言うなら…やってもいいけど」
七海「ホント!?ここ!お願い!私達三人でどうしてもやりたいの!」
心優「はぁ〜…しょーがないなぁ、と・く・べ・つ!だからね!?」
涼夏「やったね、七海!」
七海「うん!ありがとう二人とも!」


心優「そのかわりゲームのパッチとクリスマスとか行事の時は絶対やらないから…」
七海「えー!?なんでー!?」


夢芽、遠巻きで三人を見ている

つづく

 

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